『劇犯』

はじめまして。
木下奈未と申します。


突然ですが、AV(アダルトビデオ)って面白いです。
①エロくて面白いもの。
②エロくないけど面白いもの。
③エロいけど面白くないもの。
④エロくも面白くもないもの。


ピンからキリまであります。


①がいちばん最高ですが、②も捨てがたい。③も嫌いじゃないです。
けど、④だけは許せません。

ここでは、私が今まで見たAVの中で①〜③のものを書いていこうと思います。
(たまに④も書くかもしれません)


『激犯』(監督 バクシーシ山下)V&Rプランニング


これはあきらかに②です。


知人から「編集が凄いから」と聞き、ビデオザワールドという雑誌でも97年度、あの平野勝之監督の「わくわく不倫旅行」を抜いて1位を獲った作品なので、一体どんなものだろうと期待しながら見たのですが―


恐ろしく、凄いビデオでした。
冒頭いきなりのレイプシーンに意味が分からず(?)となったのですがそれが後々恐さを増してくるのです。レイプ前に遡っていく構成がスリリングでハラハラさせられます。レイパーの様な雰囲気の男優(花岡じった氏、ポンプ宇野氏)のビジュアル的な恐さは勿論ですが、一番恐いのは山下監督の理詰めで犯してくる知能犯ぶりではないかと思います。レイプされている女優の真に迫った「助けてよ〜山下さん〜(泣)」に一切の動揺なしで、こんな狡猾な方法でレイプビデオを撮ってしまえるなんて!


この作品は「ビデ倫がレイプビデオを通さなくなった頃に撮られたものだ」と聞いたのですが、山下監督はむしろこの作品でビデ倫をレイプしてるような気がしました。