D−1オーディションレポ続編

その模様はまた後日…と言いながらあっという間に1ヶ月が経過してしまいました。

ドグマのD−1オーディションの公開監督面接で、個人的に楽しみにしていたのが鷲本ひろし監督だったのですが、期待通りの鷲本監督的こだわり満載のオモシロ面接でした。

選んだ女優さん達に監督が持参したスポーツウェア(体にピッチリフィットするもの)を着させて、乳首の浮き具合をチェック(指で立たせるんじゃなくて、ウェアの上から乳首を擦ったり、ウェアと乳首の摩擦・衣擦れで立たせるよう要求していました)したり、おっぱいの揺れを確かめるために、階段を駆け下りる女優さんと一緒に監督自身も同時に階段を駆け下りて(笑)真横からそのおっぱいの揺れを確かめていたりしていました。
他には接客経験の有無しを訊いて、満面の営業スマイルを要求したり、鷲本監督がお客さん役になってボールペンをおちんちんに見立てて手コキ(逆手にこだわっていました)をさせ、射精させた後の女優さんの反応&対処の仕方を丁寧にレクチャー。鷲本監督的には、「あ〜らイッちゃったの? 気持ちよかった?」なんて言葉は邪道のようで、意味あり気な笑みを浮かべ、あくまで店員と客の距離感から醸し出される接客のエロスにこだわっていました。
面接中に、つゆの優さんから「何故私を選んでくれたんですか?」と訊かれ、「疼いたんですよ」と答えていた監督。素敵です。
そんな監督に、私は疼きました。

もうひとり、印象深い面接をされていた監督がいました。

D−1初参加のドグマ社員監督・ノーマルKIM監督。
オーディションの時点で既に作品の内容はほぼ決まっていたらしく、ドラマものであるというその台本の一場面を大塚ひなさんと瞳れんさんに演じさせていたのですが、これが凄かった。

【友達同士であるひなとれん。れんが部屋でセックスしているところにひながやって来て、その姿を目撃する。れんのセックス相手はひなの元彼。その瞬間、友情は崩壊し、お互いに罵声を浴びせあいながら取っ組み合いの喧嘩を始める】
というシーン。
始める前にKIM監督は、「照れないでやって欲しいんだ。ここで照れたり素に戻られたりしてもしょうがないんで」と二人に伝え、観ている観客の人達にも「僕が『ハイ本番』と合図を出すので、皆さんにも声を揃えて言って欲しいんです」と求め、その場を瞬時にして特殊な空間へと作り上げていました。大塚さん・瞳さんを芝居に没頭させる為の空間作り。様々な雑音の混ざる面接会場で誰よりも大きな声を張り上げたKIM監督の「ヨーイ、ハイ!」を合図に、その芝居は始まりました。
ソファでひなの元彼に馬乗りになって腰を振るれんを見つめる大塚さんの目が、すでにその役柄に憑依したかのような、鬼気迫ったものになっています。その気迫を察知した瞳さんの体からも、尋常でない大きなエネルギーが発せられている。その様子を、椅子に座り腕組みをして真剣な眼差しで見つめる監督。
そして二人は髪の毛をつかみ合い、「ほんとは淋しいんだろ!」と互いをなじりながらビンタを何発も張り合い、迫真の演技を展開。
監督の「ハイ、カット!」の声が掛かると、それまでの緊張が一気に解けたのか、二人は泣きながら抱き合い、「大丈夫だった?」と心配しながら、ビンタの際に吹っ飛んだネックレスとピアスを探していました。その姿は、先程までの鬼気迫る様相とは別人のような可愛い二人の女の子なんですよね。
この様子を観客に混じって見ていた長谷川ちひろさんが思わずもらい泣きしていたのですが、私もちょっとうるっときちゃいました。「凄い。いいもの見れたなぁ」と、ゾクゾクと興奮を覚えたのです。

この面接を目撃してから、今までノーマークだったノーマルKIM監督が俄然気になり始めまして、幸運にもKIM監督のD−1作品撮影現場に行かせて貰えることになりました!(ビデオ・ザ・ワールドの取材です)。

ということで、先日行われたその撮影の模様は、次の日記で書かせていただきます。