『ザ・面接』

このシリーズが好きでした。
代々木忠監督がいまだに撮り続けている、アテナ映像の長寿人気シリーズです。(最新作はVOL.89だそうな)

出てくる女性は素人の方だったり、ビデオに何本か出たことのある人だったり、まあ色々なのですが、アテナ本社でお揃いのタキシード着て待ち構えている男優陣に面接され、面接なのにハメられるという内容です。
単純に、女性の本能の凄さや欲望の深さを窺い知れる娯楽作であり、純粋なズリネタとしても使えるので、一時期新作が出るごとに見てました。
個人的には、面接官が女性から逆にやられ返されるパターンが好きで、さっきまであんな強気でにガンガン行ってた男優が、さっきまで受身でやられていた女性から押し倒されて、情けなくも可愛い声出して悶えてしまうという、そんな立場の逆転に興奮して見ていました。


けれど、興奮だけじゃないんです。『ザ・面接』を観て感じるものは。

思い出深いのは、このシリーズ何作目だったか『エグイ人妻イイ女うろたえまくる面接軍団』とサブタイトルのついた作品。その2番目に出てくる女性です。

素晴らしいんですよ。いやんなるほど。
顔も美人だし、体は肉感的ナイスバディではないけれど細くてしなやかで綺麗。性格も上品で穏やかで、古い例えで言うと「お嫁さんにしたい女子社員ナンバーワン」みたいな。そんな身も心も綺麗な人なのです。欠点なし。
けど、それでずっと澄ましたままだったら場違いなだけのお嬢様なんですけど、この人は性欲の持ち方にも余分な肉が付いていないのです。感動するほど自分に素直に相手を求めてゆくのです。ああ、男だったらたまんないんだろうなあ、こういう女の人って・・・。私がもし男だったら、多分惚れてます。でも、好きな人がこういう人の事を好きだったり、付き合っていたりすると、やりきれないくらい悲しくなる。
こういう悪口言えないようないい人がいちばん辛いんだよなあ・・・
男優さんも皆この人に気持ちが入っていたのか、皆さんイクのが早いんですよ。市原さんも片山さんも平本さんも。「かわいいかわいい」言ってます。
悔しくなるほど、なんかもう死にたくなるほど、もうセックスする自信なくなるほど、素晴らしい女性。こういう人に男の人が夢中になってるのを見ると、もうオナニーとか出来ないというか、へこみますよ。
AVで見るなら、こういう素晴らしすぎる人よりも、このビデオに出てくる3人目位普通な人の方が、安心して見れるというか、悔しくも悲しくも嫉妬もせずオナニー出来るんですよ。


こういう気持ち、わかりますかね?
男性方は。


もうひとり、興味深い人がひとり。エキストラの女性なんですけど。面接にきた女性が3人の男優に弄くり回されトロントロンになっているのを見て、そのエキストラの人は怖がっているような、ちょっと嫌そうな、それでもなんだかそれだけじゃないような複雑な表情を見せるのですが・・・
終わった後、面接された女性とそのエキストラさん(他にも数名います)に感想を聞くのですが、監督に「あなた目ウルウルしてたけどどうしたの?泣きそうになってたでしょ」と聞かれそのエキストラさん「ドキドキしちゃった」と答え、「正直に言って。濡れた?」の問いに素直に「濡れた」と。
そして「(彼女に)惚れちゃった」とか言うんです。男優さんの誰かにだと思っていたら、そのトロントロンの彼女に「惚れちゃった」と。なんかいいじゃないですか。素敵だなあと思いました。



私はあなたに惚れましたよ。