今月発売の

ビデオ・ザ・ワールド3月号(私の現場レポもちょっと載ってます)で、2005年下半期のアダルトビデオベスト10の結果が発表されていました。


驚いたことがひとつ。
『ロリロリパイパン』が『パラダイス・オブ・トーキョー』を抜いて3位にランクインされていました。(まあ2点差ではありますが、7名のライターさん全員が点を入れているのは、これと1位の長江隆美監督作だけです)

ワールドの編集長さんに聞いたところ『ロリロリ〜』の監督黒田さんは、この結果に喜ぶよりも悔しがっていたらしいです。ああ、黒田さんらしいなあ・・・


ライターの方々の座談会で「黒田君のドキュメント部分には高槻彰監督の影響を色濃く感じる」と、東良美季さん(この方のアダルトビデオに対する思いと書かれる文章が好きです)が発言されていましたが、私はこの作品のドラマパート(イメージシーン)に、村岡哲也監督の影響を感じました。


あの、空気が透き通って見えるような透明感溢れる美しい映像の雰囲気は、hmp(芳友舎)や宇宙企画の美少女単体ビデオの匂いがします。
村岡監督はそれを卓越した技術によって(日本映画学校卒らしいです)作り上げていますが、黒田さんはそういった技術うんぬんというより、被写体となる女の子への思いと愛情で、あの映像を、あの作品を作り上げているような気がするのです。
男優出身で、特別な技術や基礎もない人が、あんな映像が撮れてしまったということに私は驚きました。


黒田さんのハチャメチャでやんちゃな日常を映したドキュメントもいいのですが、この人には是非単体作品を撮って欲しい!と私は思っています。勿論、黒田さん自身が思い入れの出来る女優さんでなくては無理かと思いますが・・・
あの切なくてリリカルな美しいイメージシーンを、早乙女みなきさんが見せたようなあの目を、またどこかで見てみたいと願っているのです。