『妄想エロレディ 志保』

もう2、3日AVって気になれない・・・ 
などと言っておきながら、舌の根も乾かぬうちに更新です。
むしろこんな時こそAVかと。そうやって生きてきました。



『妄想エロレディ』(Waap) 監督 BOZU


志保さんという女優さんは、なんとなく気になっていました。
10人並みの地味な顔。モデル体系ともスレンダーとも貧相ともとれる微妙な身体。24歳という年齢も、妙に生々しい。昨今の売れ線単体女優さんとはどこか違う匂いがします。


それでも、Waapのホームページを見ると作品売り上げの上位にくい込み、ユーザーさんからの人気も高い。 一体、このヒトの何がそんなにユーザーさんの心とチ○ポを撃つのだろう?その疑問を解き明かす為に、2005年Waapの売り上げナンバー1に輝いたこの作品を観てみました。


結論から言いますと、志保という女優さんを支持するユーザーさんは心があるなあと。
「現役一流外資系OL」という肩書きにではなく、志保さんの、本業を持ちながらAVに出るという女性の生々しい性の部分と、人の心をふっと和ます人懐こさ。そこにぐっとキちゃう男性は、なんかとても正しいと思いますねぇ。


志保さんのデビュー作のこの作品。
冒頭、監督が志保さんにインタビューするシーンから始まるのですが、その場所がスタジオではなくどこかのシティホテル。しかも二人きり(?)なんですよ。
雰囲気としてはWATARUX監督の『素人ギャルズ』とか、カンパニー松尾監督の『裸のオーディション』みたいな感じで、う〜ん、ワープっぽくないです。とそこに、志保さんの妄想エロドラマが始まり、その上司役でなんと松尾監督が登場!意表をつかれました。いつものように華麗なハメ撮りを見せてくれるのですが、松尾ファンの私からするとなんだか得した気分。
(そして、この松尾監督の存在が、この後の作品の方向を暗示していたような気も?)


監督とのインタビューを間にはさみながら、男優(戸川夏也&イタリアンさん)との初3P。そして、若い男優相手に志保さんリードのベロキス(キスしながら漏らす声がとてもエロいです)&フェラ抜きと続き、場面は冒頭のホテルへ。
撮影終了後、高そうなルームサービスを食しつつ二人きりでお酒とか飲んで、いい感じにほぐれてきた志保さんと監督。なんかいいムードなんですよ。今にもセックスでも始まりそうな・・・ 
大事なトコロがはみ出しまくるエロいビキニを着させて、目隠しし、髪を撫で、もうなんかすでにグショグショらしいま○こを弄ると、びっくりするくらい可愛くてエロい声を出す志保さん。撮影のセックスとは全然違うトロけっぷりに、こちらの期待も高まるわけです。けど、ここまでエロい気分にさせといて、志保さんとセックスするのは他の男優さん(大島丈)なんですよね。。。


Waapという会社は「社員監督のセックス禁止」というストイックな決まりがあるらしいのですが、もうそんなもの打ち破っちまえと、この時ばかりは思わずにいられませんでした。


本来ならもうヤっちゃいたい所を仕事としてなんとか抑えている監督(推測です)と、「なんかエロい気分になってきちゃったなぁ。でもこのひとカントクさんだしぃ・・・」となんとなく遠慮して自制している志保さん(推測です)の距離感がですね、先程の3Pなんかよりも、松尾監督のお仕事ハメ撮りよりも、ずっ〜といやらしいのです。


関係性。監督と女優の。というか男と女の。
そういうものが見えないセックスなんかよりも、ずっといやらしいのです。


ビデオの最後の場面。
明日の朝もまた会社に出勤するという志保さんを駅まで見送る監督。
渋谷の駅に吸い込まれていく志保さんの後ろ姿に「彼女はきっと、振り返らない」とテロップ。


人との別れ際、振り返って見て相手がいなかったらこわい。
「だから傷つきたくないから見ないようにしてる」と語っていた志保さん。


男と女の関係性。セックスよりも、心を動かされるもの。


最後にふっと振り返り手を振る志保さんに、そんなものを見せてくれたこのビデオに、なぜだか泣きそうになりました。



こういうものが、私は見たいのです。