D−1クライマックス結果発表!

ドグマ主催のD−1クライマックスの結果発表イベントに行って来ました。


優勝 『レズフィスト・ドラッグ』 TOHJIRO監督

準優勝 『脳内麻薬』 イタカ・スミスリンパウダー監督

3位 『ふたなりレズビアンCLIMAX』 二村ヒトシ監督


大半の予想通り、TOHJIRO監督の2連覇でした。受賞コメントで監督は「今年で監督としてのD−1出場は最後にしようかと思っている。50歳になり肉体・精神共にガタがきて諸々しんどくなってきて、ガチンコやっていくのが辛い。来年はサポーターに回ります」と宣言。しかし、この発言が後の座談会にて波乱を呼ぶことに…
今大会で1、2を争うハードな作品に出演された準優勝の持田茜さんの「この作品のエロさが私には分からないんですけど、つくづくエロには個人差があるなって思いました」というのほほんとしながらも鋭いコメントに場内がウケてました。
3位という順位に「残念だけど、嬉しいです」と素直に喜ぶ大塚ひなさん、立花里子さんとは正反対の表情で、「もうひとつ何かが足りないとしたら、それは全部僕の力だと思います」と、昨年以上に悔しげな様子の二村監督が印象深かったです。


4位〜11位は以下の通りでした。


4位 『達磨四重奏』 ばば☆ザ☆ばびぃ監督

5位 『ザーメンをマンコとアナルでしぼり取るのが好きな痴女たち』 KINGDOM監督

6位 『アドリブ痴女トリプルドライブ』 K*WEST監督

7位 『僕と企画女優の生きる道』 ビーバップ・みのる監督

8位 『毒舌AV女優と男42歳丸裸の旅』 TENUN監督

9位 『MURANISHIドラッグ』 バクシーシ山下監督

10位 『ギャル☆魂』 黒田将稔監督

11位 『グイコミ』 サバス堀中監督


売り上げと別に設けられた審査員賞てのがあったのですが、みのる監督の『僕と企画女優の〜』が受賞されました。賞金10万円は「ふたりで分けようと思います」とみのる監督。京本かえでさんは笑顔で「おかあさんやったよ〜!」(笑)


授賞式の後には「今後のD−1について考える」ということで、女優・監督による座談会がありました。
女優陣それぞれの「D−1に出た感想」などを聞き、メイン(?)の監督座談会へ。
なんとなくまとまりのない空気の中、今回の自分の順位に納得していないと言っていたk*WEST監督がTOHJIRO監督に対して「勝ち逃げするんですか?」と質問を投げ掛けた辺りから、話しは「D−1というイベントの意味」へと向かい始めました。
ばば監督も「僕は(TJ監督には)もう一回出てほしい。松本和彦監督にももう一回出てほしい」と同調すると、前回の最下位監督であり、今年は審査員として参加された松本和彦監督が壇上に上がり「こんなのトージロー会だもん」と今イベントに対する不満を語り出しました。「エロシンデレラを発掘しようって話しじゃん。名のある女優使って賞取って恥ずかしくない?」「自分の知らない女優で取りゃいいんだよ」と煽ると、その言葉に場内から大きな拍手が。(みのる監督も一緒に拍手してました)


この拍手を、今回並々ならぬ思いで意気込んで頑張り、念願のエロシンデレラとなった長谷川さん、友田さんががどんな気持ちで受け止めていたかは分かりませんが、ドグマファンの人達にとっては思い入れが深いであろうこのお二人を「応援したい。1位になってほしい」」という気持ちと同時に、「全く知らない無名の娘がD−1を通して成長して活躍していく様を見てみたい」という気持ちもあるのではないかと思います。
有名女優を起用して売ること優先の作品ばかりになっちゃつまらないし、しかしこのイベントを続けてゆくには作品がいっぱい売れなきゃ開催もままならないのでしょうし、その辺のバランスをとることはなかなか難しそうですが・・・TOHJIRO監督も色んなものや意見の板ばさみでさぞかし大変だろうなと思うのですが・・・私個人の意見としては、松本監督のその言葉には拍手をしてしまいます。


話しをじっと聞いていた楓アイルさんからも「(今年のオーディションには)最初から名のある女の子しか呼ばれていない。3回目もそうなのか?」と疑問を投げ掛けられていたTOHJIRO監督はこんな風に答えていました。「第1回目の成功のおかげで、プロダクションにとっては営業的に、そしてやる気のあるモデルにとってもD−1はおいしい場だということが広まった」ゆえに今回のように、プロダクションから送り込まれて来るモデルさん、自ら出たいと意気込むモデルさん、共に有名な娘が増えたと。
色んな人が思っていたであろうその楓さんの意見に監督は「(来年は)検討させてもらいます」と仰っていたので、次回女優さんのメンツにどんな変化があるのか期待をつなぎたいと思います。
(いっそのこと、女優さんの芸歴によって戦いの場を分けたらどうでしょうか? AVOPENのチャレンジステージの女優バージョンみたいな感じで)


森下くるみさんはD−1について、「新人発掘という趣旨は薄れてきているが、すでに活躍されている女優さんでも自身の中でまだ出し切れていないものがあるだろうし、D−1はそれを出せる場であるし、答えてくれる監督がいるから、これをきっかけ・踏み台にしていってもいいのではないかな」と、そんな風なことを仰っていました。
「アイルにとってD−1てなんだったの?」と聞くTOHJIRO監督に、ただ一言、「アイル革命」と答えた楓さんは、森下さんのその言葉の一番の体現者であるように、その時思いました。


松本和彦vsTOHJIROの「俺出るから来年お前も出ろよ」的な丁々発止もあり、来年のD−1へのいい伏線を見せて貰ったような座談会でありましたが、監督ヒエラルキーを見せつけるかのようなその会話の輪に参加していなかった黒田監督の「売れるためには特別な過激なことやらなきゃいけないのかな。でもセックスってほんとはもっと違うときめきがあった気がするんですよね。もし次出る時は[やわらかい]やつで勝ちたいなと思いました」という言葉と、前回のD−1作品全てを見て研究し、「勝ちの法則をつかんだ」と豪語していたらしいバクシーシ山下監督が、皆に「あの自信どこいったの?」と突っ込まれ(11作中9位でした)、返した言葉「負け逃げはしねぇぞ」(来年はドグマアウトで撮ってくれることを個人的には希望)が印象的でした。