ドグマ6周年イベントレポ

ドグマの6周年記念イベントに行って来ました。
噂には聞いていたドグマさんのイベント。生粋のドグマファンの聖域という感じのするその空間に、私などが入っていっていいのかなぁと思いながら、「女優さんの握ったおにぎりを食べられる」というキャッチーで魅力的すぎるその特典を一度経験してみたく、参加して参りました。


会場は鶯谷にある元グランドキャバレーだったらしきライブスペース。深紅のビロードカーテンにミラーボール。浮世を忘れさせてくれるようなレトロな空間がなんともいい感じでした。


私が会場に着いた頃はすでに女優さんが舞台に勢ぞろいしていて、椎名りくさんがキャーキャー言いながらスクリーンで上映されている自身のビデオ『妹たちに犯されたい…。2』にしきりに恥ずかしがって騒いでいるところでした。司会進行役の二村ヒトシ監督に色々ツッコまれていた椎名さん。70年代アイドルの舞台衣装みたいなブリブリのワンピース(私服なのか?)が良く似合ってました。いいキャラされてます。

ちなみに今回の参加女優さんは次の方々。
森下くるみ、星月まゆら友田真希日高ゆりあ、大塚ひな、仲村もも、長谷川ちひろ、椎名りく、松野ゆい、泉まりん、倖田李梨、美咲沙耶持田茜、仲咲千春、青木りん、綾瀬ひめ、岩佐めい。

ああ、もうちょっと早く着いていたらこの女優さん達の恥ずかしがる姿が見れたのだろうに。。(と約1時間の遅刻を後悔…)


舞台上では学生服にビン底メガネで男装した泉まりん(「まりお」君と言うそうです)が乱入。美しい女優さん達に囲まれてビンビンになっているまりお君のおちんちん(すでにオナニーしてます)を見て、「シコッていいですか?」というナイスなジャブをかました松野さんの一声で、二村監督お得意の即興ふたなり&痴女プレイが始まりました。
やたらと堂々とおちんちんをシゴき、めちゃめちゃアドリブの利くまりお君に、責める女優さんの方が照れてしまうという妙な羞恥プレーみたいになっていましたが、二村監督の「男がたまらなくなる言葉を耳元で囁け」という言葉に対する女優さん達の言葉が面白かったですね。

仲村「私クリ大きいんだよ」、仲咲「毎日鏡見てオナニーしてます」、椎名「もうパンツぐしょぐしょ」と、それぞれが自分で考えたエッチな言葉を披露するわけですよ。ビデオの中で痴女になりきって「あなたのおちんちん、○○のおまんこに入れちゃうよ」と言うのなら恥ずかしくはないだろうけど、撮影現場とは違った空間で、台本もなく、自分の言葉でイヤラしいこと言うのって、そりゃ恥ずかしいことですよ。
二村監督の新作『年下の女の子に叱られたら勃っちゃった。』では絶妙なお叱り淫語をスラスラと口にしていた美咲さんが、「そんなにおちんちん大きくして!」と言った後に思わず照れてしまい、次の言葉が出てこなかったりする姿も良かった。でもその後に「なに食べたらそんなに大きくなるのよ!」と続けたのはサスガでしたが(笑)。その言葉に「ハンバーガー」と答えて場内の爆笑をかっさらっていた泉まりんさん。こんなにアドリブ達者な人だったなんて知りませんでした。感心しちゃいましたよ。
女優さんに「おまえ可愛いな」と何度も繰り返し言っていたまりお君に、「可愛いなの一言で女は支配できると思ってんだろ。女はそんなに甘くないんだよ」とツッコんでいた二村監督。女優さんひとりひとりに見せ場を与え、お客さんの期待を裏切らない見事なエンターテイナーぶりを発揮していました。
最後のおしっこのようなまりお君の豪快な射精ぶりには、最前列のお客さんからブーイング(?)が起こってましたが(笑)


大盛り上がりのふたなりショーの後には、ドグマの新人監督の紹介や、3月でwaapを退社され直ぐさまドグマで撮られたというK*WEST監督の新作『BODY JACK』(主演・松野ゆい)の予告編上映や、TOHJIRO監督の大作『七人のM女』に出演した七人のM女軍団が縛られて登場し、縛師・奈加あきらと共に撮影エピソードを語ったりの宣伝タイムがあり(美咲さんの「私もM女軍団に入れて下さい」発言もありました)、第3回D−1クライマックスの参加監督発表へと続きました。

今年の監督はこんなメンツです。
TOHJIRO、二村ヒトシ、ビーバップ・みのる、ばば☆ザ☆ばびぃ、松本和彦、KINGDOM、K*WEST、海山公秀、松嶋クロス、加藤鷹、鷲本ひろし。
(参加監督はまだまだ追加で増えていくようです)


飯島愛の引退記念に出ます」と発言された加藤鷹さんの参加は話題作りとしてキャッチーですし、地味な監督陣の絵面が華やぐことでしょう。女優をメロメロにさせる魅力や自らカラめる強みもありますし、「どんなの撮るんだろう?」と単純に愉しみです。海山監督は初めて名前を聞きましたが、シネマジックやアタッカーズでSM作品を撮られているようで、けれど本人はB系ルックスというギャップが面白く、謎めいている分未知数です。鷲本監督の参加は個人的に嬉しいです。AVOPENにも参加しておきながらご本人は一切順位には興味がないという清々しいほどのマイウェイを行く方なので、D−1での立ち回りに興味が湧きます。オーディションでの女優面接がめちゃめちゃ見てみたい! 松嶋監督の参加には驚きました。呼ぶ方も凄いけど出てくる方も凄いなと。「まだ出るか分からないんですが」なんて言っていましたが、是非ともD−1という場を使って思い切り遊んで欲しいですね。


加藤鷹さんと森下くるみさんの青森県トークショーがあり、いよいよドグマ名物・おにぎり&シチュー作り大会へ。
ファンの方達の写真撮影に笑顔で答えながらおにぎりを握り続けるAV女優というシュールな光景に、ドグマというメーカーの真心を感じました。ハレの日の祭りのような、与える側と受け取る側の白熱したラリーのような熱すぎる光景がそこにあり、思わずたじろぎつつも、争奪戦のような試食タイムになんとか分け入って森下さんチームのおにぎりをひとつ頂きました。真心の塊のようなおにぎりでした。美味しかったですよ。(ちなみに中身はツナ。若干握りが甘く、食べるとポロポロこぼれて焦りましたがそんなことは無問題!)


その後は女優さんと監督陣による私物プレゼント抽選会。各自個性が出ていて面白かったのですが、日高ゆりあさんの「デビュー前の写真や自宅でのくつろぎ姿などを収めたミニアルバム」というマニア心をくすぐり捲くるプレゼントは、貰った人嬉しそうでしたね。監督陣では、何故かサイクリングウェア姿で登場した松本和彦監督の「昨日徹夜して作ったターバン野口10人分」てのがインパクトありました。(「ターバン野口」というのは、千円札をある手順で折りたたんでいくと野口英夫がターバンを巻いているように見えるっていうやつです)
徹夜してそんなものをせっせと作っている松本監督を想像すると、涙が出そうになりましたよ。真心とサービス精神の塊のようなプレゼントですね。


そして最後のカラオケコーナーでは、倖田さんが『キューティーハニーのテーマ曲』というキャラに合った曲を色っぽく歌っていたり、友田さんが爽やかに味わい深く『トゥモロー』を熱唱していたり、美咲さんの歌う『歌舞伎町の女王』がやたらハマっていたり、大塚さんの選曲・Coccoの『焼け野が原』を聴いて「ああこういう娘なのか」という発見があったり、CDまで出している日高さんの『サンダルヌゲタ』でのオーディエンスの異様な盛り上がりにビビったり、松野&持田の「ダブルM」の衣装と振り付けの可愛さに見とれたりと色々面白かったのですが、印象的なのは、舞台に上がって場を盛り上げるTOHJIRO監督と、客席でお客さんに混じって手拍子していたみのる監督の姿。

カラオケ序盤でお客さんもそんなに温まっていない時分、友田さんの出番の時だったか、TOHJIRO監督が曲に合わせて両手を挙げてユラユラと揺れていたのですね。コンサートでよくあるような動き。アレをひとりでやっていて。でもお客さんは割りと静かに控えめなノリで見ていて。それを客席で見ていたみのる監督は、そばにいるファンの人ひとりひとりに「一緒にやりましょうよ」みたいな感じで呼びかけて、そのフリを伝えていってたんですね。
そんなふうな光景を見ていたら、なんだか泣きそうになりました。そんな自分が我ながらキモいというのは分かるんですが、ちょっと本気で涙出そうになりましたね。あの「だめんず代表」みたいなみのる監督が一所懸命に、ちょっと慣れないことをしてるような照れを若干滲ませながら、必死に場を盛り上げているんですよ。
舞台では裾で出番を控えていた女優さん全員が舞台上に出てきて一緒に盛り上がっていて、かなり場も温まってきて、そんな中で聴く友田さんの『トゥモロー』がまたやけに優しく心に響き…
お客さんや、女優さんにとっても、この空間てのは特別なものなのだと。皆、このイベントが終わって日常に戻ればそれなりに辛いことやしんどい現実があって、でもこの瞬間だけはバカみたいにハシャいで楽しんでも良いわけで。
そんな空間を作る為に頑張っているみのる監督を見て、「ああ、今日来て良かったなぁ」と思いました。頑張ってるのはみのる監督だけじゃないんですけどね。。。


もうひとつ印象的だったのは、星月まゆらさんの歌。バックバンドを引き連れて何曲か歌う前に、アカペラで『アメイジング・グレイス』を歌っていたのですが、これはちょっと素晴らしかったです。声の震わせ方やブレスの入れ方は拙い感じなのですが、なんというか、星月まゆらの精神性みたいなものがドバッと溢れ出ている気がして、なんだか凄く惹き込まれるものがありました。

イベントのどの時だったか忘れましたが、女優さんが舞台からハケる時、椎名りくさんが舞台に残って客席の方へ歩み寄り、カメラを向けるファンに向かってポーズを取り出したんです。それを見た星月さん、「私もどうぞ撮ってくださいな」みたいな感じで客席の方にやって来て、舞台上のアンプにもたれ掛かり、実に可愛らしく星月まゆららしいポーズを決め、ファンからのフラッシュを浴びていました。その姿を、何と伝えたらいいものか。

感じたのは、我が身を丸ごと投げ渡してファンの為に捧げるという無償の愛のようなもの。そして、「他の子ではなく私を見て」という切実なる希求心、そして飢餓感のようなもの。星月さんという女優さんは、危うい精神性を持った儚い女の子という印象があるのですが、そういう人が持つ表現力の鋭さを垣間見たような気がしました。


ラスト、全員集合での『リンダリンダ』は若干グダグダな感もありましたが、サビの『リンダリンダ〜』のところでピョンピョン何度もジャンプする着物姿の森下さんには、なんだか胸を打たれました。


長くダラダラと書き綴ってしまいましたが、一言で言いますと、ドグマのイベントはとても楽しかったということです。