AGAIN6 続き

先日の続きです。

『清水/八王子/松戸 むっつりスケベ奇跡のボイン編』とサブタイトルの付いた本作なんですが、1人目の鈴香さんは、「子供の頃はすっごい根暗で人と話すことも全然出来ない子でした」とニコニコしながら話すGカップの19歳。
ピンク色のキャミソールを盛り上げるおっぱいの膨らみが凄くて、清水の街を見下ろせる山中で軽く青姦後、ホテルで露わになる相澤仁美ばりの軟乳もイヤラしいことこの上ないんですが、個人的に見ていてイマイチ燃えるものが感じられないのは、松尾監督のハメ撮りに、「ちんこは突っ込んでいるけど、彼女の何にも踏み込んでいない」感じが漂っているからでしょうか。

彼女が話す「昔の自分」。暗かった自分を救ってくれた中学生時代の演劇部。お金の為ではなく好奇心で始めたというデリヘル、AV。そして「女優になりたい」という夢…

その行動の根底にあるものは「自分を変えたい」という思いと、他者とのコミュニケーションの渇望であるのだろうと思うのですが、常に笑っているけどちゃんと笑えていない彼女の顔を見ていると、そんな話しを聞いていてもどこか不可解な部分を感じてしまうんですよね。
単純に言うと、「わからない」という感覚なんですが…
不可解なもの、わからないものに時として人は惹きつけられるものだし、杉作J太郎氏も著書『恋と股間』の中で、「わからないという事を愛おしみましょうよ」というようなことを言っていたけれど、彼女が持っているものは、そういう種類の「わからなさ」ではなくて、「どーでもいい。興味が持てない」という感覚を引き起こす「わからなさ」というか。そんなどこか乾いた空気が松尾監督のカメラに張り付いている気がするのです。

切ないわけでもなく、やるせないわけでもなく、別に虚しいわけでもない。
そんな松尾監督の一期一会、ハメ撮り。
ただただ、まぁこんなことってあるなぁと感じさせられたのでした。

その後に続く今田監督のハメ撮りは、その対極にある気がするんですね。
AVの中で男女が出逢った「ありふれた奇跡」みたいな。人と人が出会うことの希望を教えてくれるような。

長くなりそうなのでまた次回に続きます。