この人に学びたい! K君(中2の男子)の巻

この日記でも何度か書いていますが、私はNHKドラマの『中学生日記』 が好きなのですが、この番組はたまにドラマに出演している現役中学生達が一つのテーマに沿って話し合ったりする番外編があるのですね。
「本当の友達とは?」「受験対策、どうしてる?」「ケータイって必要?」「カッコよさって何?」とか、そんな風なことを中学生同士で(たまに番組の卒業生も交えたりして)語り合っているのですが、ちょっと前に「オタクは人生を幸せにする!?」てなタイトルで、それぞれ違う趣味を持った9人のオタク中学生達が、オタクでいて良かったこと、辛かったことなどを話し合っていまして。


定番のアニメや声優、ビジュアル系バンド、鉄道や戦隊ヒーローオタクなど色んな子がいたのですが、私がたまらなく心惹かれた子がいまして。ロボットオタクのK君(こんなちんこまんこなんて書いてるブログに名前出されたら彼は迷惑かなと思いイニシャルで書いておきます)なんですが。


他の子が、「オタクで良かったと思うことは?」の問いに「全然話したことなかった同級生と、その趣味が合ったおかげですごく仲良しになれた」とか「嫌なことがあった時に(好きなものを)眺めていると、それに没頭出来て悪い事を忘れられる」とか「自分が落ちてる時に引っ張りあげて貰える」と話していて、その意見は私も凄く分かるなぁと頷きながら見ていたのですが、K君は「一つ何か趣味があると、勉強だったり部活とかやりたくないものもだんだんはかどってきて、(モチベーションが)一緒に上がる」と、かなり志の高いことを言っていて、中学2年生でこんなことを掴んでいる彼に私ははあ〜と感心してしまい、目から鱗だったのですが、さらにK君は「僕はピアノもやってるんですけど、ロボットをやっている時のその気持ちをピアノに持っていくんです。その燃え上がる気持ちを想像しながらピアノをガンガン弾くんです」と語り、自身が小4の時に作ったという曲『恐怖のリアルロボットK−1995』をピアノ演奏してみせるんですね。

そこに流れるテロップによると、タイトルにある『K−1995』のKはK君のKで、K君が作ったロボットがやっと動き出すが、悪い心と良い心の葛藤でやがて壊れてしまうというイメージで、ジョン・ジョージの『コンピューター・1087型(連弾)』をモチーフに作曲したということなのですが、この曲がまたかなりの迫力あるダークな感じの曲で、演奏するK君の姿もどこか鬼気迫るものがあり、聴いている者の心を震わせる何かがあるのですね。
他の中学生達もこのK君の姿には驚いたようで、演奏終わると皆あっけにとられたような笑顔で拍手喝采。「超スゲぇ〜!」と声が上がっていましたが、私も本当に凄いと思いました。


中2というと、もうおちんちんの毛も生えそろってきた頃でしょうか。K君はもう初めての精通を経験したのかな。自分の体の変化や性について考え、悶々と苦悩し始める頃かと思いますが、そんな葛藤(いやそんなんじゃないと思いますが、K君の葛藤は…)や行き場のないリビドーをこんな風にピアノにぶつけ、ロボット制作に込め、昇華することが出来るなんて。

大人になってもその術を見つけられなくて焦ったり腐ってる人だっているというのに。私もたまに自分の感情の持って行き場をどうしたらいいか分からなくて焦ったり腐ったりするというのに…


私もオタクという程ではないけど好きなものはいくつかあり、仕事やなんやらで息詰まった時にそこに逃避するかのように逃げ込むことがあります。けどK君のような考え方、モチベーションの持ち方もあるのだなと、素直に感嘆させられました。
来年は厄年を迎える私ですが、K君を見て勉強させて貰うものは多々あり、「私もこんな大人になりたい!」と思った次第です。